矯正のメリットは、見た目がキレイになるだけではありません。
ようやく最近の日本でも歯並びの大切さが、深く認識されるようになってきました。歯並びが悪ければ、虫歯や歯周病などになりやすく、骨格にも関連していますので、全身の健康に大きな影響を与えます。
また、肉体的だけでなく、精神的にも大きな負担がかかります。豊かな顔の表情を大切にする欧米では、健康的で整った美しい歯並びが常識になっています。
一昔前の日本では、八重歯をチャームポイントにする人を多く見かけましたが、最近では、歯並びに対する日本人の考え方が変化し、健康的な美しさを求める方が増えてきました。
歯並びを綺麗に整えることは、口元の形を整え、発音が明瞭になります。また、食べ物をよく噛めるようになり、歯並びが悪いために起きる虫歯や歯周炎等も防いでくれます。さらに、口元が改善され、美しいスマイルを得ることができ、心理的な自信と自然な笑顔で過ごせるといった、プラスの面も見逃せません。
歯並びを治す矯正歯科は、歯の咀嚼機能を改善するだけでなく、健康なからだと心をつくるための治療ともいえます。
悪い歯並びの種類
叢生(そうせい)
あごが小さい、またはあごに対する歯の幅が大きい場合に起こります。
歯の生える場所が足りませんので、凹凸に生えたり、重なり合ったりしています。
空隙歯列弓(くうげきしれつきゅう)
あごが大きい、または歯の幅が小さい場合に起こります。
歯の間が開いているため、歯列に隙間ができ、俗にすきっ歯ともいいます。
過蓋咬合(かがいこうごう)
噛み合わせが深く、下の歯列が上の歯列に覆われて見えなくなっています。
切端咬合(せったんこうごう)
上下の前歯の先端で噛み合う状態です。
上顎前突(じょうがくぜんとつ)
上の前歯や歯列全体が前に突き出ている状態を指し、俗に出っ歯ともいいます。
開口(かいこう)
上の前歯や歯列全体が前に突き出ている状態です。
下顎前突(かがくぜんとつ)
下の前歯が上の前歯より前に出ている場合や、あごの骨を移動させる外科矯正手術をする場合があります。
その手術前後の矯正治療を行います。
キレイな歯並びになるまでの矯正治療の流れ
1.診療相談
問診や視診をしながら診察します。矯正治療を始める場合には、精密検査をします。
2.精密検査
・歯の写真、顔の写真
・歯のレントゲン写真
・頭部のレントゲン写真
・歯列の模型
治療計画に必要な資料を撮影します。症状により顎関節のレントゲン写真や顎運動の検査もします。
3.矯正診断
精密検査の結果を基に、不正咬合の診断と治療計画・治療方法並びに治療期間、矯正料金についてのご説明を行います。治療開始矯正治療は、動的治療と静的治療(保定)の二段階にわかれております。
4.歯を動かす動的治療
治療計画に従い、色々な矯正装置を使って歯を動かし、段階的に治療を進めます。
5.正常な噛み合わせ
上下の歯が計画通りに動き、次第に正常な噛み合わせになりますと、最終段階で仕上げの治療をします。
6.歯を固定させる静的治療
歯を移動させる動的治療が完了しますと、矯正装置を外し、歯を固定させる静的治療(保定)に入ります。
7.保定装置
動かした歯を支えて保護するための保定装置を使います。期間は通常2~3年ですが、場合によっては成長が終了するまで必要になることもございます。
8.治療完了
動かされた歯が完全に保定されると、静的治療も終わります。その後は定期検診として、年に1、2回通院します。
歯の状態によって使うものが異なる矯正装置
装置が目立たないような透明なものや、歯の裏側にセットする審美性を考えたブラケットなど色々ありますが、矯正する内容によっては使用できる矯正装置が異なります。
舌側矯正ブラケット
歯の裏側に矯正ブラケットを装着し、外側から見えにくくした方法です。
この方法は、歯の移動メカニズムが通常のものと異なりますので、症例によって治療期間が長くなる場合があります。
メタル製ブラケット
一般的な矯正ブラケットですが、やや目立ちにくくなっております。
セラミック製ブラケット
歯と同じ色をしているため、金属製に比べ目立たないことが特徴です。
症例によって使用が制限されることもありますが、通常金属性と同じように使われます。
FLB(フカザワ・リンガル・ブラケット)
当院では、世界に先駆け、FLBという新しい矯正装置の実用を始めました。
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